都市型コンポストの芽吹き

都会の暮らしは便利だけれど、どこか物足りない。土に触れる時間がなくなり、植物を育てる機会も少ない。
代表・佐藤はそんな違和感を抱きながらも、その正体を言語化できずにいました。転機となったのは、SOYMIL事業を通じて交流があった秋田県の生産者との対話や、祖父が暮らす鹿児島県での体験でした。
土に触れ植物を育てることが、単なる作業ではなく豊かな時間であること。植物の茎や根が堆肥となり、次の生命へと受け継がれる循環型農業のプロセス。
こうした自然の営みに触れたことで、違和感の正体がはっきりしました。
「この循環を、都会でも実現できないか?」
「土と植物」をテーマにしたROOF事業の輪郭がはっきりと浮かび上がったのです。
なぜ都市で土作りは難しいのか?

都市部では、土や自然に触れる機会が圧倒的に少ないのが現状です。家庭菜園を始めたいと思っても、「スペースがない・道具がない・続けられる自信がない」 という理由で諦める人が多い。
さらに、生ごみの多くは「捨てるだけのもの」として扱われ、土へ還す仕組みがありません。本来なら資源として活かせるはずのものが、都市の暮らしのなかでは「ただのゴミ」となってしまう。
この都市特有の課題を解決する手段として「コンポスト」に着目しました。
都市型コンポストでのROOFの挑戦
こうして生まれたのが、都市に馴染むコンポストです。
・コンパクトで、都会のマンションのキッチンやベランダに置いても違和感がないデザイン
・生ごみを入れる → 混ぜる → 待つ の3ステップで簡単にできる扱いやすさ
都会の暮らしのなかで、無理なく続けられることを最優先に設計しました。
この手軽なコンポストによって、生ごみは「ただのゴミ」ではなく、「植物を育てるための土壌」へと生まれ変わります。そして、その土で育った植物に触れる経験が、自然とのつながりを少しずつ取り戻していくきっかけになると考えています。
コンポストを起点に、
都会でも自然の循環が身近に感じられる社会へ

私たちが目指すのは、“自然の循環が暮らしの中で当たり前になる社会” です。
たとえば、マンションの一角に小さなコンポストがあり、その土で育てた野菜やハーブを料理に使う。そして、生ごみがまた土に還っていく。
そんなシンプルな循環が都会の暮らしに根付けば、自然とのつながりを感じるひとときが生まれ、日々の暮らしがもっと豊かになります。
私たちは、コンポストを起点として、都市の暮らしにも自然のリズムを取り戻し、心が満たされる温かな社会をつくっていきます。